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2020年9月9日

『新型コロナ税特法』に関する要チェック事項まとめ

2020年4月、新型コロナウィルス感染拡大の影響で、

苦境に立たされている法人や個人事業主を支援する『新型コロナ税特法』が成立しました。

新型コロナウィルスによる企業経営の悪化を緩和することを目的とし、

コロナ禍のあおりを受けて、業績が不振に陥っている法人や個人事業主へ向けての制度になります。

 

国税に関しては、以下の7つの措置が取り決められました。

1年間の所得税、法人税等、ほぼすべての納税の猶予が受けられる。

災害損失欠損金のある法人は、最大2年前まで繰戻して法人税の還付が受けられる。

中小企業向けにテレワーク等の設備投資額を控除する。

文化芸術やスポーツイベントが中止になった場合、主催者にチケットの払い戻しを求めなかった観客に対し、その金額分を寄付金として控除する。

新型コロナウィルス感染症の影響で、住宅ローン減税の期限内に入居できなかった人に対して、減税を適用できるように要件を弾力化する。

消費税の課税事業者となることを選択し、承認を受けた後でも、中止可能とする。

新型コロナウィルス感染症の影響により貸付を受ける事業者について、契約書の印紙税を非課税とする。

 

今回はこの中から、支援効果の大きい『納税の猶予制度の特例』について説明します。

この措置は、新型コロナウィルスの影響を受けて、2020年2月以降の任意の期間(1ヶ月以上)において、

前年同期比20%以上減少した事業者を対象に、

2020年2月1日から2021年2月1日までに納税の期限が到来するすべての税に関して、

1年間の納付を猶予するものです。

 

【ポイント】

法人税、所得税、消費税等、ほぼすべての税目が対象。延滞税も発生しない。

担保を用意する必要がない。

対象となる事業者は、納付期限が来るまでに申請を行う必要がある。

すでに新型コロナの影響で、国税の猶予を受けている事業者についても、さかのぼってこの特例を利用することも可能。

 つまり、延滞税がかかる別の猶予を、特例に切り替えることで、延滞税がかからないものとして猶予を受けられるようになる。

申請には収入や資金の状況の分かる資料が必要とされるが、難しい場合は口頭で説明することが可能。

猶予の適用期間が終了し、定められた税金を納める際、従来の制度を利用し分割で納めることも可能

 

納税することによって事業運営に支障が出る事業者は、制度の利用を検討してみてはいかがでしょうか。